金融危機の芽は至るところに?...エコノミスト「創刊100年」、東洋経済「コスパがいい資格・検定」、ダイヤモンド「シン富裕層」を特集

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コスパがいい資格はどれ?

   「週刊東洋経済」(2023年4月29日・5月6日号)の特集は、「食える資格・検定&副業 100」。投資に対してコスパがいい資格は何か。その100の中には、「こんなのもあったのか」と驚くような資格・検定も総ざらいしている。

   資格特集はこれまで何回も見てきたが、今回ユニークなのは、各資格の難易度と収入を比べたマトリックス図を掲載。どの資格が「割がいい」のか、一目でわかるようにしたことだ。

   最上位かつ最右翼にあるのが司法試験。一方、下位で最左翼にあるのが、キャリアコンサルタント。

   比較的取るのが難しすぎず、収入も高いのは、社会保険労務士や行政書士。「コスパがいいのは今や公認会計士。大学在学中に集中して勉強、短期で合格し、大手監査法人や外資のコンサルティングファームに就職する人も目立つ」という。

   役に立つと思ったのは、宅地建物取引士、行政書士など主要資格の年間学習スケジュールを一覧表にしてまとめていることだ。

   どの科目をいつ、どれくらい勉強すればいいかの目安がわかる。その中でもダントツに厳しいのが、税理士だ。1年ではなく3年計画だ。しかも、10年選手が珍しくないという。科目合格制なので、5科目のうち、年1~2科目を勉強していくペースだと無理なく続けられ、働きながら取得するにはいいという。

   ロースクール(法科大学院)がつくられ、合格率も上がり、増えすぎたと言われた弁護士。だが、「食えない」と言われたのは過去のことで、今や最も脚光を浴びる士業だという。予備試験ルートもあるが、ロースクールこそが早道だそうだ。上位のロースクールの合格率は6割以上だ。

   評者の周囲にも会社を辞め、ロースクールに行き、弁護士になった人が何人かいる。もちろん努力しただろうが、みな普通の人たちだ。学習法もシステマティックに整備されているので、適正な努力をすれば報われる試験と言えよう。

◆1時間の勉強で4万円の将来価値を生む!

   読み物では、医師国家試験、司法試験、公認会計士試験の「三大難関国家資格」を制覇した河野塾ISM代表の河野玄斗さんのインタビューが面白い。

   「資格試験の勉強に1000時間費やし、合格後に年収が100万円上がったとする。40年分の生涯賃金に換算すると4000万円だ。つまり1時間の勉強で4万円の将来価値を生んだことになる。その意味で資格は『コスパ最強』の自己投資である」と語っている。

   現実的なところではどうなのか。アンケート調査で、ビジネスパーソンが就職に役立つ資格として挙げているのは、1位日商簿記検定、2位宅地建物取引士、3位TOEIC、4位ファイナンシャルプランナー、5位英検となっている。

   副業系のインフルエンサー、アフェリエイト、動画制作のマネタイズの方法のほか、無料で利用できる資格試験対策のYouTubeも紹介しているので、参考になるだろう。

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