コロナ禍の落ち着いたゴールデンウィーク(GW)。もう旅行の予約や旅程の組み立てはすんでいますか?
エイチ・アイ・エス(東京都港区)が2023年4月14日に発表した2023年ゴールデンウィーク旅行予約動向の予測結果をみると、海外旅行は前年比20倍の数字となり、東南アジア・東アジアの近距離路線が人気を博しているという。
また、国内旅行のことしの総合予約数の順位は1位が沖縄、2位が北海道、3位が長崎となり、人気出発日は5月3日となった。
まだ行き先が決まってない人もせっかくのお休みには、コロナ明けの羽を伸ばしに出かけてみては?
【海外旅行】人気3位・ハワイ・ホノルル、2位タイ・バンコク...では1位は?
この調査は同社が2023年4月5日にHISのツアー、ダイナミックパッケージ、航空券の予約件数を調べたもの。調査対象出発日は4月29日から5月7日まで。
同社では調査背景として
「新型コロナウイルスが発生し3年が経過した現在は国際的な人の往来が再開し、世界では欧米を中心にマーケットは著しく回復しております。
国内においては今年3月にマスク着用の考え方の見直しがされ、5月には新型コロナウイルスの感染症法上の分類を5類に引き下げることが決まっており、人々の行動も平時に戻りつつあります。
海外旅行では回復の遅れのネックとなっていた航空座席供給数も徐々に回復しており、夏期スケジュールから運航を再開・増便する路線が拡大しております」
としている。
調査結果をみると、海外旅行全体では前年比で2003.4%(20倍)の予約が入っており、大きく伸びている。コロナ前の2019年比では、当時の日並びが土日祝日のみで成り立つ10連休によって、19年比30.4%と縮小している。
また、海外旅行の平均単価は20万1100円(前年比107.4%、2019年比123.1%)。これまでのコロナ禍で貯めておいた旅行資金を使いたい人が多いという。
海外の人気の旅行先をみてみると、5位は韓国・プサン、4位はタイ・バンコク、3位はハワイ・ホノルル、2位は台湾・台北となり、1位は韓国・ソウルという結果になった。上位には日本から比較的近距離の3都市がランクインした。
同社では
「年末から続くソウル人気に続き、前年はランク外だった台北が急上昇しております。 長らく続いていた台湾到着後の自己健康管理、空港到着後の検査は不要となり、軽症者の隔離措置も解除されるなど、水際対策を大幅に緩和したことにより、旅行先として再び人気が高まっております。
前年より20ポイント落ちたものの長距離路線も2割弱を占めており、ヨーロッパ方面が復調しております。中でもパリの人気が高く、2019年比でみても57.5%と他方面と比較して回復が早いのが特徴です」
としている。
続いて、人気の出発日を見てみると、2位が5月3日(水・祝)で「23.4%」、1位が4月29日(土・祝)で「25.2%」という結果になった。海外旅行する人は4月29日から休みを取り、9連休としている人が多いのかもしれない。
【国内旅行】人気1位は不動の「沖縄」! 3位はいま話題のテーマパークのあの県?!
国内旅行の動向について
「国内旅行全体では前年比で169.1%と、前年に続き好調に推移しております。平均単価は10万800円(前年比120%、2019年比114.8%)となっております」
としている。
国内旅行先の順位を見てみると、5位は東京都、4位は大阪府、3位は長崎県、2位は北海道、1位は沖縄県のランキングとなった。
1位の沖縄県の目的地について同社では、
「人気上位は前年から大きな変化はなく、引き続き沖縄県が牽引しております。本島が約7割と高い人気で、続いて宮古島、石垣島と離島が続きます。
HISでも5月3日(水・祝)出発で宮古島のチャーター便を発売し、レンタカー不足に対応した空港からホテル間の往復送迎や観光地へのシャトルバスをご用意いたしました。沖縄県は需要の高まりから航空券の価格が値上がり傾向にあり、それを受け平均単価も13万1000円(前年比123.3%、2019年比117.0%)と国内旅行全体の平均より高くなっております」
と説明する。
また、3位の長崎県については、ハウステンボスで5月3日(水・祝)~6日(土)開催の「ゴールデンウィークスペシャル花火」観覧付きツアーが好調だという。
また、人気出発日は、1位が5連休初日の「5月3日(水・祝)」が最も多く31.5%。続いて5月4日(木・祝)という結果だった。
同社では次のように総評している。
「今年のGWは5月1日(月)・2日(火)の平日2日間を挟むことから、長期間のご旅行は行きにくい環境にある方もいらっしゃるかと考えられます。
一方で、コロナ収束による旅行需要の再開の兆しがみられ、訪日旅行者の急増とともに国内の各観光地ではコロナ前同等の混雑が予想されます。GW明けの5月8日(月)からはコロナの感染症法上での分類を『5類』に引き下げることで、観光市場の回復速度は更に上がると想定しております」