従業員1人あたりの営業利益は減少傾向にあるけれど
MonotaROの株価は2014年には200円台でしたが、その後は右肩上がりに上昇し、2021年2月には3470円の高値をつけました。しかしその後は業績好調にもかかわらず下落を続け、今年3月には一時1600円を割り込みました。現在は1800円前後を推移しています。
この原因について、MonotaROが外資系企業であることから米長期金利の上昇を受けているという指摘もありますが、確かではありません。
気になるとすれば、従業員の急増による固定費のアップです。連結従業員1人あたりの営業利益は、2018年12月期の2873万円から2769万円→2563万円→2427万円と一貫して減少傾向にあり、2022年12月期は2056万円でした。
とはいえ、従業員の増加には前述の通り業容拡大に加え、まだ利益を生み出していない海外子会社の影響もあります。日本国内の需要縮小が不安視されるなかで、中長期的視点での投資によって収益性が一時的に悪化しても問題ないとする見方もできるでしょう。
有価証券報告書が開示された3月31日以降、株価は上昇傾向を続けており、今後も推移が注目されます。(こたつ経営研究所)