自分の「興味」に最適化
これで、「余白」ができた。正しいゴールはどこにあるのか。時間とエネルギーをどこに「集中」するのがベストなのか。
著者は「お金」に最適化するのではなく、自分の「興味」に最適化することが大切だという。
さらに、グーグルの「20%ルール」を引き合いに、自分の時間の20%を使って、新しい分野に挑戦することを勧める。20%は、その分野が自分に合っているか、大きな可能性を秘めているかを知るには十分な時間だ。一方、うまくいかなくても悲惨な結果になるほどの時間でもない。
10年単位で考えることだ。まわりが数カ月単位や数年単位で考えているなら、10年単位で考える人は、それだけでかなり優位に立てる。10年、あるいはそれ以上たったころには大きな成果を上げているだろう。
すべてをやることはできない。そこでキャリアを「波で考える」ことが役立つという。
1 学ぶ 目指す分野について学んで知識を身につける
2 創造する 自分のアイデアを創造して世の中に伝える
3 つながる 同じ分野の人たちと積極的につながる。彼らから学び、自分も貢献する
4 収穫する 自分の分野である程度の地位を築いたら、努力の結果をゆっくり楽しむ
ネットワークづくりには、抵抗を感じる人も少なくないのではないか。そこで、著者はこんなアドバイスをしている。
「新しく知り合った人に対しては、最低でも『最初の1年は何も頼まない』。そうすれば互いに関係を築き、相手を利用するつもりはないという意志を伝えることができる」
ロングゲームには、孤独、イラ立ちなど、やっかいな問題が付き物だ。「信念」を貫くには、「戦略的忍耐」が必要だという。一流のエキスパートと認められるまでには、最低でも5年は努力しなければならない。
結果が出なくて意気消沈したときは、自分に次の3つの質問をして、最初の目的と戦略を思い出そう。
「なぜ自分はこれをしているのか?」
「ほかの人はどうやって成功したのか?」
「信頼できる人は何と言っているか?」
うまくいかなかった計画を別の計画に生かしたり、その計画で培った人間関係、費やした時間、完成させた仕事などを、ほかの方法で活用したりすることもアリだ。