店長はスタッフの権限を尊重せよ
スタッフが、課せられた仕事に責任を持つようにするにはどうすべきでしょうか? 仕事を任せることで、スタッフは確実に成長していくと岡本さんは言います。さらに、任せる側が「任せきる」ことを決断することが非常に大切なことであると指摘します。
「私が、かつて経営していたセブン・イレブンのFC店を開業した当初、スタッフに発注業務を任せていたのですが、それを、任せきることができず失敗をしたことがあります。せっかく時間をかけてスタッフが決めた発注数を、担当スタッフの許可を得ずに、勝手に書き換えるということを続けていました」(岡本さん)
「それを知ったスタッフは、その後、いい加減な発注しかしないようになってしまいました。その時のスタッフの言い分は『一生懸命考えて発注をしても、オーナーが書き換えてしまうのであれば、自分が発注をする意味がない』というものでした」(同)
その後、岡本さんはスタッフが決めた発注数には手を加えることはせず、「任せきる」ことを徹底しようとマネジメントの手法を修正します。
本書は、チームマネジメント、人材育成、店長としてのセールスや接客など幅広く網羅されています。問題意識を持っている多くの店長にとって、有益なアドバイスになることでしょう。(尾藤克之)