25年卒就活から「オワハラ」オワラセル? 政府が本腰の「オワハラ」禁止令に企業は?...「学生のドタキャンハラスメントで大迷惑」?!

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企業の人事担当者「学校の入学試験ように補欠合格枠は作れない」

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採用側にも悩みが...(写真はイメージ)

   一方、企業側はどう見ているのか。採用担当者と見られる人々から反論が寄せられた。

「うちの会社でも『内々定承諾書』を提出いただきます。原則内々定通知から1か月以内に返送をお願いしますが、『他社選考中で迷っているなら、無理に提出しないでいいから、いつでも相談してね』と伝えています。それもあってか、内々定の後の辞退は経験上ほぼゼロです。
企業からすれば、年間の採用人数の目標はあるし、それに満たないと採用担当の評価にも繋がるし、さらに辞退者枠確保のために採用活動を継続しなければならないし、意外と大変なのです。学生さんが安易な気持ちで辞退されるのは、企業としてもダメージが大きいので、それがオワハラに繋がってしまうのでしょうね。学生さんの気持ちも分かりますが、企業側はいろいろと辛いですね」
「確かに学生に不利なことはすべきでないと思います。ただ、企業側からすると、体力があり、規模が大きい企業だと辞退者を見越して合格者を多めに出して、万が一辞退者が予想を下回り、ポストより入社者が上回っても配置場所に困らないのですが、そうではない企業だと採用コストの観点からも、拘束したいという気持ちになるのは事実です。
平気で『あなたの会社しか考えていません』と入社直前まで言っておきながら、『実は就職活動を続けていまして、辞退したい』というケースも少なくないですからね。日本の採用スタイルを維持するのであれば、学生だけでなく、企業側も配慮してほしい気はします」
「企業としては、採用決定してからもさまざまな準備をして迎えるわけで、意志確認は必要かと思うのですが、オワハラという言葉ですべてを悪くなるように仕向けるのもいかがなものでしょうか? 売手市場になると、学生側も内定辞退を当然の権利として使い、企業側をギリギリまで引っ張りドタキャンのような形で混乱させるケースがあるのも事実だと思います。内定してからの意思確認や、どうしても入社を促したいという企業側の意思表示は認められてよいかと思います」
「入社意志確認をした時点で入る気がない、もしくは迷っているなら、すぐに蹴って欲しい。それはどうしても入りたい会社ではないです。誰かが採用枠をキープしていると、その分、別の誰かが不採用になります。企業は学校の入学試験ように補欠合格という枠は作れません。
それで意味もなく不合格になっている求職者も非常に多いです。マッチングが阻害されることは、企業にとっても求職者にとっても良くありません。お互いに早く意思決定することが、良好なマッチングの状況をつくる条件だと思います」
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