過去10年は米国株「一択」でほぼ正解!
そうしたなか、「老後2000万円問題」をきっかけに資産運用に関心を持ち、実際に投資を始める人が増えるなか、2020年からインデックス型の外国株投資信託への資金流入が増加している。【図表1参照】
その外国株投信の中で、特に売れているのがS&P500などに連動する米国株投信だ。
調査にあたった前山裕亮・主任研究員は、
「米国株が大人気になっているのは、米国株がこれまで好調だったことが大きく関係していると思われる。実際に米国株と日本株、さらには全世界の株式の主要株価指数の過去30年間の推移をみると、米国株は日本株だけでなく全世界の株式も上回って上昇してきたことが一目瞭然である」
と指摘する。
【図表2】をみると、2012年以降の米国株の上昇は突出しており、その期間で全世界の株式と差がついたことがわかる。「つまり、過去10年くらいは米国株にさえ投資していればよい状況であった。その印象が強いため、今後の米国株にも期待する人が多いのではないかと考えられる」と、前山氏は米国株人気の背景を説明している。