ウォール街ショック! FRBが「年内に景気後退に入る」と議事録で認めた...エコノミストが指摘「金融危機に、ノンバンクが火をつける4つの理由」

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米銀行の貸し渋りが景気を悪化させ、インフレを鈍化させている

ニューヨーク証券取引所
ニューヨーク証券取引所

   米地銀が相次いで破綻したことで、銀行の貸し渋りによる信用収縮が広がっているが、そのことがインフレの鈍化につながっている――そう指摘するのは、野村アセットマネジメントのシニア・ストラテジスト石黒英之氏だ。

   石黒氏はリポート「米インフレ圧力残るも信用収縮が物価を抑制へ」(4月13日付)のなかで、米銀行の貸出態度とCPIの関係を表わすグラフを示した【図表1】。これを見ると、最近、米銀行の顧客に対する貸出態度が厳格化していることがわかる。

(図表1)米銀行貸出態度と米CPI(野村アセットマネジメントの作成)
(図表1)米銀行貸出態度と米CPI(野村アセットマネジメントの作成)

   石黒氏はこう説明する。

「米銀破綻前の昨秋頃から、すでに米商業銀行の貸出態度は厳格化しています。さらに、FRBが4月7日に公表したデータでは、米商業銀行の3月29日までの2週間の融資残高減少額は1047億米ドルと、2週間としては統計開始以来最大の減少となっています。3月に顕在化した米金融システムの混乱が米商業銀行の貸し渋りを加速させていることが確認できます」
「米商業銀行の貸出姿勢の厳格化は、米雇用環境の悪化や企業活動の縮小を通じて、米インフレを抑制する傾向があります【図表1】。こうした点を踏まえると、米インフレは今後一段と鈍化することが見込まれ、5月のFOMCでは同会合を最後に、利上げを停止するとの見方が示される可能性が高いといえそうです」
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