4月下旬予定の「月面着陸」の可否に注目
ispaceの事業については悲観的な見方もあり、直近の資金調達時の時価総額から8割安となるダウンラウンドIPOとなることに、ネガティブな声も少なくありません。
一方で、宇宙開発事業には未知数の可能性がある、と期待する声もあります。2021年6月には「宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律」(宇宙資源法)が国会で成立し、同年12月に施行されています。
この法律は、日本の民間事業者が宇宙資源の探査および開発に従事することを認めるもので、同様の法律を制定した国としては、米国、ルクセンブルク、アラブ首長国連邦に続く世界4番目となります。
ispaceはこの法律に基づいて内閣府から「宇宙資源の探査及び開発の許可」第一号案件として許可を取得しており、ミッション1の運用およびNASAとの月資源商取引契約が日本政府許可のもと行われることになります。
株価が化けるか否か。当面の動向は、4月下旬頃に予定されているミッション1の最終段階にあたるSuccess9「月面着陸の完了」およびSuccess10「月面着陸後の安定状態の確立」が実現するかどうかにかかっています。(こたつ経営研究所)