常に時間に余裕を持った行動を促す
したがって、新入社員には社内の会議や打ち合わせはもちろん、特にお客様や取引先など外部の方との約束の時間には十分気を付けるべしと促しましょう。最低でも「10分前到着(準備完了)」を原則とするなど、時間厳守への十分な対応を身に着けさせることが大事です。
朝の通勤時間帯には、公共交通機関の遅れによる遅刻が発生しがちです。しかし、その時間帯に電車やバスが混雑で遅れ気味なのは普段から想定できること。朝の通勤やお客様との待ち合わせなどでは、予め余裕を持って移動することも社会人として働き方であることを学ばせましょう。
ここまで、新入社員の基本ルールの一つである「時間厳守」について見てきました。基本ルールには、さらにどのような内容やアドバイスのポイントがあるか。<なぜ遅刻してはいけないのか? 社会人に当たり前の基本ルールを新入社員にどう教える?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE26(後編)】(前川孝雄)>で引き続き解説していきます。
※「上司力」マネジメントの考え方と実践手法についてより詳しく知りたい方は、拙著『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)をご参照ください。
※「上司力」は株式会社FeelWorksの登録商標です。
【プロフィール】
前川 孝雄(まえかわ・たかお)
株式会社FeelWorks代表取締役
青山学院大学兼任講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授
人を育て活かす「上司力」提唱の第一人者。リクルートを経て、2008年に管理職・リーダー育成・研修企業FeelWorksを創業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、「上司力研修」「50代からの働き方研修」「eラーニング・上司と部下が一緒に学ぶ パワハラ予防講座」「新入社員のはたらく心得」などで、400社以上を支援。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年働きがい創造研究所設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、一般社団法人 企業研究会 研究協力委員、一般社団法人 ウーマンエンパワー協会 理事なども兼職。連載や講演活動も多数。
著書は『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)、『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『コロナ氷河期』(扶桑社)、『50歳からの幸せな独立戦略』(PHP研究所)、『本物の上司力~「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』(大和出版)、『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks)、『50歳からの人生が変わる 痛快! 「学び」戦略』(PHP研究所)等30冊以上。最新刊は『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)。