なぜ遅刻してはいけないのか? 社会人に当たり前の基本ルールを新入社員にどう教える?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE26(前編)】(前川孝雄)

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社会人の基本ルールをどう教えるか

   新入社員にまず身に着けてほしいのが、社会人としての基本マナー(本連載の「CASE25」参照)や基本ルール。上司や先輩が、OJTで苦心するテーマの一つといえるでしょう。

   CASEのA課長のように、「基本ルールは守るのが当然。説明の余地などない」といってしまえばそれまでのこと。しかし、厳しく申し渡し順守させるだけでは、十分な育成方法とはいえません。では、どのように教えるか。今回はこの点を考えてみましょう。

   社会人の基本ルールとは、時間厳守、体調管理、早退・欠勤時の連絡など、最も基本的な職場の約束ごと。ただ、新入社員にとっては、社会人としてのマナーとともに学生時代には厳しく問われなかったものなので、しっかり身に着けてもらう必要があります。

   基本ルールの習得は、「決めごとだから守るもの」、「注意を受けないために守るもの」といった受け身の理解では十分とは言えません。とはいえ、新入社員が自律的に働けるようになるまでは、責任意識をしっかり持つのは難しいもの。

   そこで、上司や先輩は、マナーと同様に基本ルールの意味やその目的を説きながら、働く心構えを腹落ちさせることが大切になるのです。

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