ミドルエイジの転職にとって、家族の反対や妻からの反対という要素はとても大きいようだ。
というのも、エン・ジャパン(東京都新宿区)が2023年3月28日に発表した「転職の家族ブロック」についてのアンケートによると、転職を家族に反対された35歳以上のビジネスパーソンは「33%」に上るというのだ。
さらに、転職に反対した家族は「妻」が最多で、いわゆる「嫁ブロック」を受けたことのある人は「66%」におよんだという。
調査では「嫁ブロック」を受けないための方法も示しており、1位は「家庭内で常日ごとから仕事の話をする」など、コミュニケーションの大切さを示す内容となっている。
転職の「嫁ブロック」経験...40代、50代、30代の順に多い あなたは大丈夫?
この調査は、同社の運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」上で、サイトを利用している35歳以上のユーザーを対象に「転職の家族ブロック」についてアンケートを行ったもので、2342人から有効回答を得た。
まずは、「嫁ブロック」について説明すると、エン・ジャパンの「人事のミカタ」では、
「嫁ブロックとは、男性応募者が奥様の反対により、内定辞退をさせて欲しいと転職先に申し出ることを言います。
近年の調査では、嫁ブロックをされた経験がある既婚男性は、約4人に1人。年代別にみると、40代が最も多く、次いで50代、30代となっています。
また、『嫁ブロック』を理由に内定辞退をしたことが『ある』人は多く、『冷静になると妻の言い分が正しいと感じた』、『働くには家族の協力が必要なので、迷惑をかけられないと思った』などの声が寄せられています。
と説明している。
さて、今回の調査結果を見てみると、はじめに「これまでに家族に転職を反対された経験はありますか?」と質問すると、「ある」が「33%」で「ない」が「67%」となった。これは2018年調査と比べて、「ある」が13ポイントの減少となった。
つぎに、「家族へ初めて転職について相談したのはいつ頃でしたか?」では、上位になったのは「転職を検討していた時」(57%)、「転職活動を始めてから」(17%)、「内定をもらった時」(10%)、「退職した時」(6%)の順となった。「転職を検討していた時」と「転職活動を始めてから」を合わせた、内定をもらう前の段階で相談していた人は7割以上という結果となった。
また、家族に転職を反対されたことがある人に「反対されたことを理由に内定を辞退したことはありますか?」と聞いてみると、「辞退したことがある」は「51%」と半数で、2018年と同じ結果になった。
続いて、「内定先を反対された上でご自身がとった行動をどう思われますか?」と尋ねると「後悔している」が「17%」で、「後悔していない」の「61%」と回答の過半数を超えるかたちとなった。
一方、家族に転職を反対されたことがあるという人に、転職に反対した人物を聞いてみると、「66%」で「妻」が最多となった。
続けて、反対された理由を尋ねると、「転職自体に良くない印象がある」(44%)、「年収が下がる」(39%)、「『大手企業勤務』など、肩書がなくなる」(21%)の順となった。