脱アドネットワークで「プロシューマー支援」目指す
ファンコミュニケーションズの株価は、東証一部に市場変更を果たした2014年3月に2400円台まで上昇しましたが、その後下落し、2020年からは300~400円台を推移しています。
ファンコミュニケーションズは経営ビジョンに「プロシューマー・ハピネス」を掲げています。プロシューマーとは、生産者(プロデューサー)と消費者(コンシューマー)を合わせた造語で、消費者でありながら生産にも関わる人々を指します。
日本でアマゾンが2000年にアソシエイト・プログラムを開始し、ブログが2002年ごろから急速に普及して20年あまり。その間には、SNSで多くのフォロワーを集めるインフルエンサーや、配信によって大きな収入を得るYouTuberといった新しい個人の登場もありました。
近年の業界は、GAFAなどのプラットフォーマーによる市場の寡占化や、参入プレイヤーの飽和が進んでいます。それでもファンコミュニケーションズは方針の変更は行わず、むしろ『これからいよいよ本当の意味での「プロシューマー時代が到来する」』と企業サイトに掲げています。
2022年12月期 決算説明資料には「アドネットワーク・プロバイダーから、プロシューマー支援企業へ」という言葉も見えますが、それを実現するためには、新規事業の開発と育成が大きな課題となることでしょう。(こたつ経営研究所)