クラレ・川原社長「世のため人のため、他人のやれないことをやる」
「世のため、人のために尽くそう」と訴えたのが、繊維化学メーカーのクラレの川原仁社長だ。
「昨今、社会の潮流として企業の社会的責任や、社会貢献への姿勢がより強く問われるようになってきましたが、クラレには以前からずっとそれを体現してきた歴史があります」
「創業者である大原孫三郎は『社会から得た利益は、社会に還元する』という基本理念から、会社の経営基盤を固めつつ、さまざまな社会福祉活動や公共的な事業を行いました。第2代社長の大原總一郎もこれを受け継いで、さらに『企業が得るべき利潤は、技術革新による利潤、社会的、国民経済的貢献に対する対価としての利潤に限る』という理念を掲げ、独自の卓越した技術にこだわり、さまざまな困難を乗り越えて数々の事業を立ち上げ、会社を発展させました」
「その後も当社は、『世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる』という使命を掲げて、独創性の高い技術をベースに多くの世界ナンバーワン、オンリーワンの製品や事業を生み出し、自然環境と生活環境の向上に貢献してきました」
そして、新入社員たちに「オンリーワンになれ」と呼びかけた。
愛知県刈谷市に本社がある自動車部品メーカー、ジェイテクトの佐藤和弘社長も「オンリーワン」を強調した。
「皆さんそれぞれが、『Only One』であってください。ここにいる同期の皆と同じでなくていいのです。226名、皆が違って当たり前です。比べる必要もありません。地球のため、世の中のため、お客様のために、『自分だけにしかできないこと』を見つけてください」
そして、ジェイテクトの基本理念を熱く語った。
「土も、水も、空気も永遠(とわ)に美しく。
すべての生き物が、幸せに暮らせる地球のために。
私たちの手から、笑顔があふれ出す世の中のために。
私たちを信じ、共に歩んでくださるお客様のために。」
「自分が何をすべきか、必ず見えてくるはずです。そして、困った時は迷わず声を上げてください。『本気』の仲間が、必ず手を差し伸べてくれます。『言いたいことが、言える会社』『やりたいことが、やれる会社』。ジェイテクトがそのような会社であり続けることを、私が皆さんに約束します」