三菱商事・中西社長「大谷翔平のマンダラチャートに学ぼう」
時節柄、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での日本チームの大活躍を引き合いに出す社長も目立った。
三菱商事の中西勝也社長もその1人だった。中西社長は「プロフェッショナルを目指せ」と「未来のビジョンを持とう」と熱く呼びかけた。そして、「未来のビジョンを持つ」ことについては、WBCでMVPを取った大谷翔平選手を取りあげた。
「将来のことは誰にもわかりませんが、『分からない』と言っているだけでは、成長することはできません。『こうなりたい』『こうあるべきだ』という高い志から、湧き上がるビジョン・目標を持つからこそ、そこに向かって動き出すことができます」
「大谷翔平選手も、高校時代に自らの将来をマンダラチャートと呼ばれる目標達成シートで構想し、その目標に向かってやるべきことを1つ1つ地道に積み上げていったからこそ、大成功を収めることができたのだと思います」
「未来志向をもって、将来を一定の幅で想定し、そこから現在の課題と打つ手を深堀する。ぜひ、皆さんもビジョン、目標を設定し、社会人としてのスタートを切ってもらいたいと思います」
丸紅の柿木真澄社長は、ビジネスで最も大切な3点を強調した。
「1つ目は、『スピード感をもってチャレンジする』ことです。どんどん新しいことにチャレンジして下さい。変化の激しい時代においては、知識やスキルも直ぐに陳腐化してしまいます。皆さんの上司はもちろんのこと、私と経営陣は、皆さんがチャレンジ出来る環境を用意することをお約束します」
「2つ目は、『好奇心を持ち続ける』ことです。自分の担当範囲から外れたことや、隣の人の仕事に興味を持ち続けてほしい。入社1年目は特に、日々の業務に忙殺され、周りに目を向ける余裕がなくなるかもしれません。それでも、隣の課の人たちが何をやっているのかに関心を持ち続けてください。組織の壁を打ち破り新たな価値を生み出す『横連携』は、こうした小さな好奇心がきっかけとなって始まると思うのです」
「3つ目は、『現場を大事にする』ことです。オフィスにいるだけでは、現場の課題、社会やマーケットの変化を見つけることは出来ません。皆さんもぜひ足しげく現場に通って、先輩たちのやり方を観察し、顧客の話に耳を傾け、今そこで何が起きているのか、本当の課題は何か、常に五感を研ぎ澄ませて感じとってください」