公示地価が2年連続上昇、都市圏・地方圏とも回復基調...だが、地域によるばらつきも 今後の不安要素は、インバウンドの回復含む国内景気、金融市場の動向

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TSMCの工場誘致に成功した熊本県菊陽町周辺、上昇率20%超の地点も

   個別の理由で地価が上昇して注目されたところもある。

   世界最大手の半導体メーカー台湾積体電路製造(TSMC)の工場誘致に成功した熊本県菊陽町周辺では、住宅やオフィスの需要で商業地、住宅地とも上昇率が20%超の地点も。近隣自治体にも波及し、熊本県平均の上昇率は住宅地が前年の0.9%から1.9%、商業地は0.8%から1.9%に拡大した。

   商業地28.4%、住宅地30%と、いずれも前年に続き上昇率トップだったのが北海道北広島市。札幌市内の地価高騰で周辺に需要が広がったことに加え、特にプロ野球・日本ハムのホーム球場の新規オープンで商業施設などの需要が加速。北広島に近隣の江別、恵那を加えた3市が住宅地の上昇率の全国上位10地点を占めた。

   また、ネット通販(EC)の広がりで、大都市近郊の高速道路のインターチェンジ(IC)や空港の周辺で、大型の物流施設が増えていることも、地価を押し上げている。例えば千葉県柏市は、常磐自動車道・柏IC周辺を中心に、工業地の地価上昇率が16.3%(前年は5・0%)に達した。

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