大いに書物を読むだけでなく、生涯書くことが大切
大いに書物を読み、勉強を続けてほしいと呼びかける学長が多いなか、文章を書くことの大切さを訴えたのが、臨済宗立の花園大学(京都市)の磯田文雄(いそだ・ふみお)学長だ。
「このような時代に当たって私は皆さんに言いたい。困ったことがあったら書を読もう。学問をしよう。学問は研究を通してそれまでの命題を批判的に検討し、新しい枠組みを提案する普遍性を有しています」
「大学で学んだ書を引っ張り出して読み直してください。また、新しい学問を紐解いてください。迂遠なようですが、学問が皆さんをこの『人類の歴史の大波』から解放してくれます」
そして、こう強調したのだった。
「学問をするため、そして、社会で活動するため、皆さんにお願いしたいことがあります。それは『書くこと』を一生涯学び続けていただきたいということです。話すのは得意なのだが、書くのは苦手という方がいます。しかし、しっかりとした文章が書けない方は、話すことも不十分です。短い時間で簡潔に説明できる人がいますが、その人はしっかり書くことができます。書くことは人間の活動の基本です。ぜひ書くことを学び続けてください」