ITサービスが売上高の58%を占める
三菱総研は2つのセグメントで事業を展開しています。ひとつめは政策や一般事業に関する調査研究およびコンサルティングを実施する「シンクタンク・コンサルティングサービス」で、もうひとつはソフトウェア開発・運用・保守、情報処理・アウトソーシングサービスを実施する「ITサービス」です。
シンクタンク・コンサルティングサービスは、官公庁向けの調査・分析等の案件に強いことで知られており、連結売上高全体の30.8%を官公庁向けが占めています。また、民間企業向けにも、戦略から業務革新、ITコンサルティングまで幅広く展開しています。
ITサービスは、連結子会社の三菱総研DCSが中核となり、金融、製造、流通、サービス、文教等の各分野において事業を展開しており、連結売上高全体の45.7%を金融業(三菱UFJフィナンシャル・グループ)向けが占めています。
また、ITサービスでは、給与人事サービス「PROSRV」を主力とした情報処理サービスや、千葉情報センターを利用した基幹システムのアウトソーシング・BPOを行っています。
2022年9月期の売上高(外部売上高)構成比は、ITサービスが58.4%と過半数を占め、シンクタンク・コンサルティングサービスの41.6%を上回っています。ただし後者は、官公庁分野のコロナ関連AIシミュレーションを含む大型案件等により、前期比で20.2%増と大きく伸びました。
同経常利益構成比は、ITサービスが50.5%、シンクタンク・コンサルティングサービスが49.5%と拮抗しており、後者の利益率の高さがうかがえます。