あなたはどうする? 4月解禁「給与デジタル払い」...利用希望3割以下、メリット「決済アプリですぐ使える」、デメリット「安全性と通信障害に不安」

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停電やシステムエラーが起こった時、どうなる?

   給与デジタル払いを利用した人は、どんな種類の給与をデジタルで受け取りたいのだろうか。

   利用意向を示した人に聞くと(複数回答可)、「すべての給与」(45.4%)が最も多く、次いで「交通費や出張費、仮払金など経費」(34.4%)、「ボーナスやインセンティブなど賞与」(26.8%)と続いた【図表3】。

(図表3)給与デジタル払いで受け取りたい給与の種類(MMD研究所の調査)
(図表3)給与デジタル払いで受け取りたい給与の種類(MMD研究所の調査)

   「すべての給与」が意外と少なく、半数に満たないのは、実は給与デジタル払いには、「口座残高の上限は100万円」という制限があるためかもしれない。仮に月収100万円以上の場合は、100万円を超える分は銀行振込にするなど、ややこしい手続きをする必要がある。

   こうしたことも踏まえて、利用する/しないに関わらず、給与デジタル払いのメリットを聞くと(複数回答可)、「キャッシュレス化が促進される」(30.3%)が最も多かった。

   次いで、「銀行口座から現金を引き出す必要がなくなる」(23.4%)、「銀行口座がなくても給与を受け取れる」(20.4%)、「決済アプリにチャージする手間が省ける」(16.8%)と、利便性を強調する意見が上位にならんだ【図表4】。

(図表4)給与デジタル払いのメリット(MMD研究所の調査)
(図表4)給与デジタル払いのメリット(MMD研究所の調査)

   一方、デメリットを聞くと(複数回答可)、「デジタルマネーが使える店舗でしか買い物できない」(34.4%)が最も多い。

   次いで、「銀行口座への資金移動が面倒」(32.8%)、「停電やシステムエラーが起こった時どうなるのかが心配」(31.4%)、「不正アクセスでデジタルマネーが盗まれたり、使用されたりしないかセキュリティ面で不安」(30.1%)、「デジタルマネーの現金化の手数料がどれくらいかかるのか心配」(25.3%)、「通信環境に左右されることが心配」(24.0%)と、主にセキュリティや信頼性の面での不安を訴える意見が上位に並んだ【図表5】。

(図表5)給与デジタル払いのデメリット(MMD研究所の調査)
(図表5)給与デジタル払いのデメリット(MMD研究所の調査)

   調査は、2023年3月7日~14日、全国の就業している18歳~59歳の男女6034人にインターネットを通じてアンケートした。(福田和郎)

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