スマホ写真、動画のデータ保存意識低い人多すぎ? 保存場所は...内容量オーバー心配な「スマホ本体」9割! 安心な「クラウド上」3割

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   スマートフォンのカメラ機能が進化して、キレイな写真や動画を簡単に撮れるようになったのはいいが、データをしっかり管理しているだろうか? スマホの容量が満杯になったら、どこか別の場所で保存しなくてはならなくなる...。

   そんななか、モバイル市場の調査専門会社「MMD研究所」(東京都港区)と、フォトイメージングに関する情報を発信する「日本フォトイメージング協会」(東京都調布市)が共同で2023年3月6日、「2023年スマートフォンでの写真撮影、プリントに関するユーザー調査」を発表した。

   それによると、写真撮影したデータをスマホ本体に保存する人が9割近くに達し、「整理しない」という人も4割いた。写真撮影の進化とは真逆に、データ保存に関しては、お寒い事情が浮き彫りになった。

  • お寺をバックに記念撮影(写真はイメージ)
    お寺をバックに記念撮影(写真はイメージ)
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クラウド上に保存か、手元の記憶媒体に保存か...

   まず、スマホ写真データの主な保存方法をざっとおさらいすると、クラウド上に保存するか、手元の記憶媒体に保存するか、大きく分けて2通りある。

   クラウド上のサービスでは、「Googleフォト」や「Amazon Photos」「iCloud」「dフォト」など、無料、有料、会員制などのさまざまなサービスがある。

   一方、手元の記憶媒体としては、「パソコン本体」「microSDカード」「外付けハードディスク」「CD‐ROM」「DVD‐ROM」などがある。

   それぞれ一長一短があるが、いずれにしろ何の整理もしないままスマホ本体に保存し続けると、いつかは容量がパンク状態になる。

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花火もこんなにパッチリ(写真はイメージ)

   MMD研究所と日本フォトイメージング協会の調査は、スマホなど写真撮影できる端末の所有している15歳~69歳の男女2000人が対象だ。

   まず、スマホで撮影した写真や動画の保存方法を聞くと(複数回答可)、最も多かったのは「スマホ本体」(88.8%)で9割近くに達した。次いで「クラウド」(33.9%)、「microSDカード」(29.9%)、「PC本体/外付けハードディスク」(28.4%)、「CD‐ROM・DVD‐ROM」(13.9%)という結果になった【図表1】。

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(図表1)スマホで写真撮影したデータをどこに保存しているか(日本フォトイメージング協会・MMD研究所の作成)

   スマホで撮影した写真や動画の保存枚数を聞くと、平均枚数が最も多かったのは「PC本体/外付けハードディスク」(2308.3枚)で、次いで「クラウド」(2133.4枚)、「スマホ本体」(1411.8枚)、「microSDカード」(1083.6枚)、「CD‐ROM・DVD‐ROM」(888.2枚)という結果になった【図表2】。

   やはり、スマホ本体にたくさん保存しておくと、まずいという意識が強いようだ。

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(図表2)スマホで写真撮影したデータの保存枚数(日本フォトイメージング協会・MMD研究所の作成)

スマホ本体にたまった写真、整理しない人が4割

   では、クラウド保存サービスを利用した人はどのくらいいるのだろうか。

   月2~3回以上写真撮影をする人に聞くと、「利用したことがない」(51.8%)という人が、「利用したことがある」(48.3%)という人をやや上回った【図表3】。

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(図表3)写真や動画のクラウド保存サービスの利用の有無(日本フォトイメージング協会・MMD研究所の作成)

   また、クラウド保存サービスには、画像加工やアルバム編集、仲間との共有などさまざまな機能があるが、どんな利用の仕方をしているのか。

   1年以内に利用している人を対象に聞くと(複数回答可)、「バックアップ用として保存している」(31.1%)が最も多く、次いで「家族や友人・知人と画像を共有している」(16.7%)、「プリントしている」(8.1%)、「クラウド上でコラージュ作成している」(6.3%)、「フォトブックにしている」(5.9%)となった【図表4】。

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(図表4)クラウド上に保存した写真や動画の活用方法は?(日本フォトイメージング協会・MMD研究所の作成)

   さまざまな使い方を楽しんでいるようだ。ただ、「特に活用していない」(47.0%)という人が半数近くおり、せっかくの機能を生かしていないことが惜しまれる。

   ところで、スマホに保存した写真や動画が増えて内容量をオーバーすると、パンクしてしまう。しっかり整理しているのだろうか。

   スマホで月2~3回以上写真撮影をする人に聞くと、「頻繁に整理している」(9.9%)と「たまに思いついた時に整理している」(50.1%)を合わせて、「整理経験がある」(60.0%)人は6割となり、「整理しない」(40.0%)人が4割に達した【図表5】。

   データ管理に対する意識の低い人がかなり多いようだ。

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(図表5)スマホの容量オーバーを防ぐために写真や動画を整理しているか?(日本フォトイメージング協会・MMD研究所の作成)

最後はプリントして元データ削除、「紙」頼りの人も

   一方、意識の高い人にどんな方法で写真や動画を整理しているか聞くと(複数回答可)、「必要性が低くなったデータを削除する」(59.6%)が最も多かった。

   次いで、「データ容量がたくさん収まる場所に移す」(35.6%)、「似た画像の中から条件が良いデータのみ残す」(30.0%)、「重要な画像は、より安全性の高い保存形態に移す」(17.3%)と続いた。

   そして、「プリントし保存することで、もとデータを削除する」(9.2%)と、最後は「紙」に頼る人も1割近くいた【図表6】。

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(図表6)保存した写真や動画の整理方法(日本フォトイメージング協会・MMD研究所の作成)

   調査は2023年2月2日~2月6日、スマホを所有する全国の15歳~69歳の男女2000人にアンケートで予備調査を行い、そのうち月2~3回以上写真撮影をする800人に集中的に聞いた。(福田和郎)

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