Web3の認知率は29.7% 15歳~19歳は約半数「48.6%」と高い結果に
では、今回の電通のおこなった調査を見ていこう。この調査は「web3 club(ウェブスリークラブ)」のもと、15歳から69歳までの全国の生活者3000人を対象として、2022年11月10日から11月18日までインターネットアンケートで調査した。
まずは、「Web3」の認知度をみてみると、「名前や特徴までよく知っている」が「2.3%」、「名前や特徴をある程度知っている」が「6.2%」、「名前だけは知っている」が「21.2%」で、「知っている」と答えた割合はあわせて「29.7%」となった。
一方で、「まったく知らない」は過半数を上回る「70.3%」であり、まだ多くの生活者がWeb3について認知していないようだ。
年齢別の構成比をみると、15歳から19歳までの男性は「名前や特徴までよく知っている」が「12.1%」、「名前や特徴をある程度知っている」が「10.3%」、「名前だけは知っている」が「26.2%」。以上を合計すると、つまり「認知している」人の割合は「48.6%」となった。他の層と比べて、最多となったのが特長だ。このほか、20代男性、30代男性、40代男性でも「認知している」人は約4割を超えた。
他方で、女性の認知率は、15歳から19歳までで「認知している」人(「名前や特徴までよく知っている」「名前や特徴をある程度知っている」「名前だけは知っている」の合計)は「26.8%」、20代でも同「26.2%」、30代でも同「17.1%」、40代でも同「13.7%」と、年齢が上がると2割以下にまで認知率が下がってしまった。
続いて、「名前や特徴までよく知っている」、「名前や特徴をある程度知っている」と回答した人がWeb3に期待することの質問では、「分散管理によって情報セキュリティが向上する」(36.5%)、「特定の企業によって一方的にルール改変が行われなくなる」(34.1%)、「各種デジタルプラットフォームを横断的に使えるツール、アイテム、データが増える」(34.1%)などが上位となった。
また、「名前や特徴までよく知っている」と回答した人の最も期待が高いことは、コミュニティで合意を作り、メンバーへのインセンティブを直接支払う「DAO(分散型自立組織)の仕組みが、現実の企業組織などのあり方や体制を変える」(50.0%)という結果になった。
最後に、同じく「名前や特徴までよく知っている」「名前や特徴をある程度知っている」と回答した人がweb3について不安や不満に思っていることは、「国民の理解が不足していること」(29.4%)、「サイバー攻撃による情報セキュリティへの不安があること」(29.0%)、「法制度(税制・会計・消費者保護など)が遅れていること」(28.2%)などが高い結果となった。