身だしなみ、挨拶、電話応対など、対面接遇に不慣れなデジタルネイティブ新入社員...どう教える?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE25(後編)】(前川孝雄)

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「習うより慣れろ」で実践の機会を作り、ロールプレイの相手となる

   マナーの心構えと型を学ばせたら、積極的に使わせ慣れさせることが大事です。接客対応、電話対応、訪問同行など、物おじせずどんどん場数を踏み、マナーを自分のものにしてもらいましょう。

   いわば「習うより慣れろ」です。経験がないわけですから、失敗を責めるのではなく、すべてを学習ととらえるよう指導していきましょう。また少しでも習得できたことは、本人が自覚できるよう承認していきましょう。

   上司や先輩は、新入社員がマナーを駆使するような機会を意図的に作り出して経験させ、不安がありそうな場合は積極的にフォローしましょう。ロールプレイ(役割演技)の相手になるなど、練習を手伝うこともよいでしょう。

◆大切なのは、内面から出てくる敬意や真摯さであると伝える

   繰り返し強調しますが、マナーでは「おもてなしの心」が第一です。新入社員の挨拶や敬語、言葉遣いなどがまだ慣れずに少々たどたどしくても、内面から出てくる敬意や思いやりの気持ち、真摯さなどが相手に伝わるならば、それが一番大事であることを伝えましょう。

※「上司力」マネジメントの考え方と実践手法についてより詳しく知りたい方は、拙著『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)をご参照ください。
※「上司力」は株式会社FeelWorksの登録商標です。


【プロフィール】
前川 孝雄(まえかわ・たかお)
株式会社FeelWorks代表取締役
青山学院大学兼任講師、情報経営イノベーション専門職大学客員教授

人を育て活かす「上司力」提唱の第一人者。リクルートを経て、2008年に管理職・リーダー育成・研修企業FeelWorksを創業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、「上司力研修」「50代からの働き方研修」「eラーニング・上司と部下が一緒に学ぶ パワハラ予防講座」「新入社員のはたらく心得」などで、400社以上を支援。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年働きがい創造研究所設立。情報経営イノベーション専門職大学客員教授、一般社団法人 企業研究会 研究協力委員、一般社団法人 ウーマンエンパワー協会 理事なども兼職。連載や講演活動も多数。
著書は『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)、『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『コロナ氷河期』(扶桑社)、『50歳からの幸せな独立戦略』(PHP研究所)、『本物の上司力~「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』(大和出版)、『人を活かす経営の新常識』(FeelWorks)、『50歳からの人生が変わる 痛快! 「学び」戦略』(PHP研究所)等30冊以上。最新刊は『部下全員が活躍する上司力 5つのステップ』(FeelWorks、2023年3月)。

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