身だしなみ、挨拶、電話応対など、対面接遇に不慣れなデジタルネイティブ新入社員...どう教える?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE25(後編)】(前川孝雄)

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   「前川孝雄の『上司力(R)』トレーニング~ケーススタディで考える現場マネジメントのコツ」では、現場で起こるさまざまなケースを取り上げながら、「上司力を鍛える」テクニック、スキルについて解説していきます。

   今回の「CASE25」では、身だしなみ、挨拶、電話応対など、対面接遇に不慣れなデジタルネイティブ新入社員の教育に悩むケースを取り上げます。

自社ならではのマナーの大切さを共有する

   <身だしなみ、挨拶、電話応対など、対面接遇に不慣れなデジタルネイティブ新入社員...どう教える?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE25(前編)】(前川孝雄)>の続きです。

   マナー・マインドを「おもてなしの心」とだけとらえると、どこでも誰でもが持っている一般的な心がけと思われがちです。しかし、ここで大切なのは、さらに一歩進めて自分の業界や自社ならではのマナー・マインド―自社で「おもてなし」を大切に考える意味や心得をより深く理解することです。

   私が、ある地方銀行のOJT担当者向けの教材のなかで解説した、銀行員ならではのマナー・マインドの例を紹介しましょう。

●第一に、銀行は、商品・サービスで差別化を図るのは難しい仕事。人=行員の差が銀行の差と言っても過言ではない。お客様により高い満足を感じられるサービスを提供しお客様に選ばれるためには、行員の資質や姿勢が重要であり、その要素の一つがマナー。たとえ実務能力が高くても、マナーが欠けていては印象が大きく低下する。
●第二に、銀行が扱うお金は、信用に裏付けられたもの。したがって、お客様や社会から信用を得て安心してサービスを受けて頂くために、行員には他の業種・職種よりも一段高いレベルでのマナーを身に着けることが望まれる。
●第三に、地域密着の地方銀行の行員は、身近な地域のお客様から常に見られており、終業後やプライベートの時間であってもマナーを意識する必要がある。行員の日頃の言動や身だしなみが組織のイメージを左右する。銀行の看板を背負って銀行内外で常に適切に振る舞うためには、一定水準のマナーを自然に身に着けておくことが大切だ。

   以上は、一つの業界に即したマナー・マインドの例です。それぞれの職場や業務に応じたマナー・マインド~「おもてなしの心得」を明らかにして、共有しましょう。

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