身だしなみ、挨拶、電話応対など、対面接遇に不慣れなデジタルネイティブ新入社員...どう教える?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE25(前編)】(前川孝雄)

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大切なのはマナー・マインドを伝えること

   たしかに、新人を受け入れる現場の上司には何かと負荷がかかります。そのうえ、社会人としての基本マナーの教育まで人事が現場に依頼するのは理不尽と感じるかもしれません。CASEはややデフォルメしていますのでそこは割り引いて見てください。

   ただ、新入社員研修で接遇のプロに型を習ったとしても、それだけで現場での行動になるかは別問題です。皆さんも顧客の立場で思い起こしてください。サービス窓口や店頭での、新人のぎこちない接遇態度も気になりますが、中堅やベテラン層であっても無味乾燥や横柄であるなど、とても心地よいとは思えない接遇態度に出会うことは少なくないでしょう。

   すなわち、マナーは表面に現れる形が重要とはいえ、より根本に大切な部分があると考えられるのです。

   マナーとは、礼儀作法のこと。他者への礼儀・礼節にかなった立ち居振る舞いの方法ととらえればよいでしょう。ですから、相手に対する敬意と思いやりの気持ちが伝わることが、大事なポイントです。

   そこで現場でのマナーのあり方について新入社員に伝えたい心構えは、「相手を大切に思う気持ちを基本に、相手の立場に気を遣い、相手が心地よく感じていただけるように振る舞おうとするマナー・マインドが重要」という点です。「おもてなしの心」と言い換えてもいいでしょう。

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