地元愛はありますか? 地方出身の20代30代「地元好き」は8割 Z世代の「ふるさと納税」意向、けっこう高い調査結果

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   社会人にとってふるさと納税は、納税額に応じて全国各地の返礼品がもらえる「お得」な制度として評判だが、実際に地元にふるさと納税をしたことがある人はどのくらいいるのだろう?

   ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京都渋谷区)が2023年3月22日に発表した、20代、30代を対象とした「地元愛に関する意識調査」によると、地方で生まれ育った人の8割弱が「地元が好き」と答えていることがわかった。

   さらに、ふるさと納税の動向を見てみると、調査全体の77.7%が地元に「寄付したことがある」「してみたい」と答えている。また、とりわけZ世代の地元への愛着の強さも明らかになった。

  • 地元の夏祭りの思い出(写真はイメージです)
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「地元が好き」と答えた人の7割、将来は「地元」に帰りたい気持ちも

   この調査は、進学や就職を理由に地方の担い手不足は年々深刻さを増しているなか、20代と30代を未来の地域の担い手と想定して、彼らが再び地元に貢献する可能性を探るために実施するもの。

   2023年3月3日から6日までの間、20歳から39歳までの東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)以外の出身で、東京に住む916人を対象にインターネットアンケートを行った。

(トラストバンクの作成)
(トラストバンクの作成)

   まず一つ目の質問では、「あなたは地元が好きですか?」と尋ねた。好き(「非常に好き」「まぁまぁ好き」)と答えたのは全体の「76.5%」となり、都道府県別にみると「非常に好き」と答えた北海道出身者は「12.1%」となり、最多になったという。

(トラストバンクの作成)
(トラストバンクの作成)

   続いて、地元に愛着を抱いている理由については、多い順に「家族がいるから」(65.6%)、「思い出があるから」(41.4%)、「住み慣れているから」(38.2%)、「友人がいるから」(34.4%)の順になった。

   上記2つの設問から、20代から30代の8割弱が地元に好意的な印象を抱いており、地元に残った家族・友人の存在や、思い出が「地元愛」の要素となっているようだ。

(トラストバンクの作成)
(トラストバンクの作成)

   次の設問では「将来、地元やその周辺に戻りたいと思いますか?」と聞くと、戻りたい(「非常にそう思う」「ややそう思う」)と回答したのは「37.3%」となった。地元が「非常に好き」と回答した人に絞ると、およそ7割に当たる「69.4%」が将来戻りたい(「非常にそう思う」「ややそう思う」)と回答した。

(トラストバンクの作成)
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   また、地元に戻りたい理由では、「愛着があるため」と答えた人が全体の「58.5%」で最も多く、「頼れる人がいて安心するため」が次いで「39.1%」いることがわかった。

   ほかにも、地方の町の自然環境や短い通勤時間なども影響してか、「ワークライフバランスを保つため」が「16.9%」、「家族の都合(子育て・介護など)」は「15.9%」となり、地方都市の住みやすさを重視する層もいると考えられる。

地元へのふるさと納税、7割強が経験 理由は「地元を応援したいから」「地元のお礼の品が欲しかったから」の2強

(トラストバンクの作成)
(トラストバンクの作成)
(トラストバンクの作成)
(トラストバンクの作成)

   地元へのふるさと納税での寄付経験や寄付意向を尋ねると、40.0%は「寄付したことがある」、37.7%は「寄付したことはないが、してみたい」で、全体の77.7%が好意的だった。地元が「非常に好き」である人に絞ると、約半数がふるさと納税の寄付経験があり、未経験だが意向のある人と合わせると、約9割がふるさと納税に肯定的であることが分かった。

   では、Z世代の意向はどうか。なお、一般にZ世代は1990年代後半ごろから2010年くらいまでに生まれた層と定義されているが、今回の調査では、調査実施時における20~24歳を「Z世代」として分析。このZ世代(20~24歳)だけに区切ってみると、50.0%は「寄付したことがある」、40.6%は「寄付したことはないが、してみたい」と答えた。2つをあわせると、90.6%が「寄付」にポジティブだ。

(トラストバンクの作成)
(トラストバンクの作成)

   地元に寄付をした・してみたい理由は、多い順に「地元を応援したいから」(67.6%)、「地元のお礼の品が欲しかったから」(28.8%)、「家族や知人・友人が住んでいるから」(21.5%)、「地元での税金の使われ方を決められるから」(14.7%)となった。

   このように、地元愛が強いほど、「地元を応援したいから」が多くなるという結果も見て取れる結果となった。

   この調査結果についてトラストバンクに取材すると、

「ふるさと納税自体が所得の多い人が利用する傾向があるため一概には言えませんが、近年では若い世代にふるさと納税の広まりが感じられます。
なぜなら、ほかの調査結果をみても、Z世代は地域の持続可能性や地元の課題解決といった話題に関心が高く、自分で税金の使途を決められるふるさと納税はぴったりの制度となっているからです。
特に、地元から就職や進学で東京に出てきた若い世代が地元にふるさと納税するのは、地域貢献だけでなく、懐かしくて愛着のある地元の名産品に改めて触れ合える機会となるため、弊社としては制度の利用をお勧めします」

   とのコメントが返ってきた。

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