車を引渡した後、「事故車だから」と契約を一方的に解除
また、契約後に査定額を減額された人も多い。
【事例6】修復歴を告げ、2回も査定して決まった売却額が突然減額された
車を売却しようと店舗へ出向き査定を受けた。その後、再び同じ店舗で、駐車中にフロント左側をぶつけられ修理したなどの修復歴をすべて告げたうえで再度査定してもらい、提示額に納得して契約した。
ところが一昨日事業者から、「車をオークションに出したら、事故車扱いとなった。契約金額から約30万円減額してもらえないか」と連絡があった。2回も査定したうえで契約したのに納得いかない。契約通りの金額を支払って欲しい。(2022年3月・40歳代男性)
【事例7】引き渡した10日後、業者から一方的に契約を解除すると言われた
業者を呼んで車を査定してもらい契約した。10日後に入金される予定だったが、突然、業者から「この契約はなかったことにしてほしい」と連絡があった。理由を聞くと、「担当者が現地で車を確認したうえで金額を決めたが、車の引き取り後、もう一度技術者が細かく点検したところ、事故車扱いになるようなゆがみが見つかったため」と説明された。
この車は新車で購入したが、事故を起こしたことがあり、査定時に「板金塗装もしている」と修復箇所を示したうえで査定額が決まった。一方的に解約すると言われても納得できない。(2022年3月・50歳代男性)
こうした中古車の売却をめぐるトラブルでは、契約と解約(キャンセル料)の問題が9割を占める。
一般の消費者にとって、車を自ら売却することは一生のうちで何回もあることではなく、売却額の相場や手続きに関する情報は圧倒的に不足している。一方、買い取り業者はその道のプロだ。そんな状況で交渉するわけだ。
業者に、十分に考える時間を与えられないまま、「今日すぐに引き渡せば〇〇万円で買い取る」など強引に契約させられたり、不審に思って解約すると、高額なキャンセル料を請求されたりするケースが多い【図表2】。