株主優待と配当金「どちらも嬉しい」!
また、調査では、「株主優待と配当金 どちらがうれしいですか?」と聞いたところ、62%の投資家が「どちらも欲しい」と答えた。「配当金がいい」という投資家も32%にのぼり、「株主優待がいい」と答えた投資家(4%)を大きく引き離した。【図3参照】
年収別でみると、収入が多くなるほど「どちらも欲しい」と答えた人の割合が少なくなり、「配当金がいい」と答える割合が高くなっている。【図4参照】
株主優待はもらえる数量に上限があるため、株式を多く保有する人にとっては、株主優待よりも、持ち株に応じて多く受け取れる配当金のほうがありがたいと認識されていることが明確にわかる。
回答者からは、
「自社株買いをしてほしい」 「業種によるのでどちらとも言えないが、企業に関係のないものや金券ならば配当金に回してほしい」
とのコメントが多く見られた。
また、「もらってうれしい株主優待は何ですか?」の問いに、「QUOカードなどの金券」と「優待券(食事券や施設利用券など)」がともに53%、「自社製品」の50%が、ほぼ同率で、これらの優待を期待して個別の銘柄に投資していることがうかがえる。「ギフトカタログ」は34%だった。
「その他」(4%)では、「キャッシュバック」や「割引クーポン」、「工場見学などの特別体験」、「非売品のプレゼント」などがあがった。【図5参照】
さらに、同社は「つなぎ売り」の利用についても聞いた。
「つなぎ売り」とは、株主優待がある銘柄は、権利落ち日に一時的に株価が大きく下落する場合があり、株主優待は欲しいけれど、株価の一時的な下落リスクが気になるという場合の備えに、信用取引の売りと現物取引の買いを併用する方法をいう。
「つなぎ売り」を利用するには、信用取引口座を開設する必要があるためか、90%以上の個人投資家が「利用したことがない」と答えた。信用取引を利用する「つなぎ売り」は、まだまだ利用者が少ない実態が明らかとなった。