事業の主軸は「GEO」から「2nd STREET」へ?
ゲオHDは「小売サービス事業」の単一セグメントですが、子会社による「リユースショップ」と「メディアショップ」の運営を主な事業内容としています。
「リユースショップ事業」は、衣料・服飾雑貨・家電製品等の中古品の買取販売を行う「2nd STREET」「OKURA TOKYO」を運営。「メディアショップ事業」は、ゲーム・スマホ・家電などの買取販売、新品ゲームの販売、DVD・CD・コミックのレンタルを行う「GEO」の運営をしています。
2022年3月期の決算説明資料には、商材別の売上高と売上総利益が記載されています。
売上高は、「リユース」が最も大きく1684億円で全体の50.3%を占め、「新品」が1047億円で同31.3%、「レンタル」が430億円で12.8%、「その他」が187億円で5.6%でした。
なお、紛らわしいのですが、商材別の「リユース」には、前述の「リユースショップ」だけでなく「メディアショップ」における買取販売も含まれているので、話題になっていた「レンタルDVDのゲオが古着の会社になっている(古着の売上高が過半数)」という理解は不正確といえるでしょう。
リユースの内訳は、「2nd STREET」における衣料など、「OKURA TOKYO」におけるラグジュアリー商材等の「リユース系リユース」が1116億円で全体の33.3%を占めており、「GEO」におけるゲーム機器等の「メディア系リユース」が568億円で同17.0%となっています。
リユース系リユースは、売上高で前期比42.7%増と大きく伸びており、売上総利益でも全体の39.1%を占めています。さまざまな事業環境の変化を受けて、事業の柱はレンタルやメディアリユースから、衣料品等のリユースに移りつつあるといえるのかもしれません。
なお、連結売上高に占める割合が10%を超える子会社2社の業績を見ると、ゲオストアが売上高1887億円、当期純利益が13億円、セカンドストリートが売上高755億円、当期純利益が31億円となっており、利益ではセカンドストリートがゲオストアを上回っています。