AndroidとiOS「寡占状態」問題...公取委が「競争不十分」報告書 世界の潮流は2社への「圧力強化」だが、日本は?

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EU、23年中に「デジタル市場法」施行へ 禁止事項をあらかじめ示す「事前規制」導入

   とはいえ、世界の潮流は独占的地位にある2社への圧力強化だ。

   日本は公取委の調査と並行して、政府の「デジタル市場競争会議」が法整備を検討。2022年4月にまとめたOSをめぐる競争政策上の論点(中間報告書)で、アプリストアの開放を選択肢として示している。

   海外では、欧州連合(EU)が2023年中にもデジタル市場法(DMA)を施行する。禁止事項をあらかじめ示す「事前規制」の考え方に基づき、IT大手に対し、自社サービス内で同業他社を差別的に扱ったり、スマホなどに特定のアプリを事前にインストールしたりすることを禁じるほか、アプリで自社の決済システムのみの利用を強制することもできなくする。

   英国の独禁当局が調査に乗り出すほか、米国のバイデン大統領も、IT大手がスマホのアプリ利用価格をつり上げているとして法整備を議会に要請したと報じられている。

   日本政府は公取委の報告書や「デジタル市場競争会議」の議論も踏まえ、EUのような「事前規制」の導入を念頭に法整備の検討を進める見通しだ。(ジャーナリスト 白井俊郎)

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