早大は商社、慶応は広告代理店 MARCHはIT企業、関関同立は「地元愛」注ぐ
【早大・慶大】
続いて、早稲田大学と慶應義塾大学のランキングを比較すると、早稲田大学では楽天グループ、リクルート、サイバーエージェントなど「toC向け」(一般消費者向け)のサービスを展開する企業が多くランクインする傾向にあった。また、ほかの大学のランキングと比較して早稲田大学のみでランクインする企業として、伊藤忠商事が目についた【図表3】。
一方、慶應義塾大学では三井不動産、三菱地所などの不動産や、三菱UFJ銀行、三井住友銀行などの金融が多くランクインする傾向にあった。特に、広告代理店大手の電通と博報堂は、総合やほかの大学を含めて慶應義塾大学にのみ登場する特徴のひとつだ【再び図表3】
【MARCH・関関同立】
最後に、関東と関西の有名私大グループであるMARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)と、関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)のランキングを分析すると――。
MARCHでは、SCSKや楽天グループ、日本IBM、伊藤忠テクノソリューションズ、NECといったIT企業が、関関同立と比べると、多くランクインする傾向が見られる【図表4】。
一方、関関同立では、京都大学と同じく関西に本社があるサントリーや関西電力、パナソニックが登場するが、京都大学ではランクインしなかった京セラや村田製作所、クボタといった関西企業がさらに多く入っているのが特徴だ。より「地元愛」が高いといえそうだ。
調査は、OpenWorkに登録している2324年卒学生ユーザー約16万人の中から対象大学を限定して集計した。内訳は東京大学(2905人)、京都大学(2080人)、早稲田大学(5588人)、慶應義塾大学(4770人)、MARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学、計1万4002人)、関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学、計1万852人)の合計3万1197人。(福田和郎)