コロナ禍で続く企業の「脱首都圏」 2年連続で転出超、移転先は全国に広がり

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移転先、最多は「茨城県」の34社

   首都圏からの移転先として最も多かったのは「茨城県」の34社で、2018年以来4年ぶりの首位となった。

   次いで多かったのは、30社の「大阪府」。3位の「愛知県」は24社で、2年連続で前年を上回り、首都圏からの転出先としては1990年以降で最多。【図1参照】

   これまで、首都圏からの本社移転先は大都市部、北関東3県など首都圏近郊エリアが多かったが、2022年は41道府県に広がった。

   そうしたなか、リモートワークが定着したことで、遠隔地のほか、人口密度の低い地方、中核都市が本社の移転先の有力候補に新たに浮上している。首都圏からより離れた遠隔地や人口密度の低い中核都市や地方都市も、移転先の有力な候補となっているという。

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図1「2022年 転出先・転入元 都道府県」(帝国データバンク調べ)

   コロナ前(2017~19年)に比べてコロナ後(2020~22年)の移転社数が多い移転先は「北海道」。コロナ前の28社から、コロナ後は56社と倍増した。

   「宮城県」の16社増(17→33社)、「静岡県」の15社増(54→69社)、「愛媛県」の14社増(2→16社)などが続いた。【図2参照】

   サテライトオフィスをはじめ首都圏企業の拠点化が進んでいたなか、コロナ禍を契機に本社機能や研究施設、ワーキングスペースなどの受け皿として注目されていることが背景にある。

   一方、首都圏に移転した企業の転入元で最も多いのは「大阪府」の57社だった。次いで「愛知県」の27社、「北海道」の19社などが多く、21年に比べて大きな変動はなかった。

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図2 コロナ禍前後で首都圏から移転した企業が倍増した北海道(帝国データバンク調べ)
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