異動にともなう赴任手当、引越費用の支給額...20年前と比べてどれくらい変化したか?

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本当は行きたくない? 新天地で力試す? 転勤へのポジティブな意識が向上

   今度は転勤者の意識についてみてみよう。

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(「0123引越文化研究所」の作成)

   「転勤者を選ぶ際に、どれくらい本人の希望や意思を反映していますか?」の質問では、多くを占めたのが「どちらかといえば会社の都合を優先」が「38.2%」となった。次いで、「本人の希望・意思をどちらかといえば反映」が「31.4%」、「本人の希望・意思をかなり反映」が「13.4%」、「かなり会社の都合を優先」が「12.1%」という順番になった。

   この結果に対して同社では、次のように指摘している。

「転勤者を選定する際にどの程度本人の希望や意思を反映させるかという点では、『本人の希望や意思をかなり反映している』・『どちらかといえば反映している』と答えた人は計44.8%となりました。
1999年の同調査では計22.6%だったため、およそ倍に増加しており、以前よりも本人の希望や意思を尊重する傾向が見て取れました。
また、会社都合を優先と答えた人の割合は1999年に比べて計23.7ポイントも減少していました」
(「0123引越文化研究所」の作成)
(「0123引越文化研究所」の作成)

   一方、転勤に伴う社員からの相談にはどんな内容があるのか。これについて聞くと、「転勤先の住居問題」(48.7%)が最も多く、次いで「仕事内容」(46.1%)、「職場環境」(44.0%)の順となっている。

   1999年に発表との比較では、「転勤先の住居問題」(75.1%)、「引っ越しの問題」(63.9%)、「転勤形態」(44.2%)がトップスリーを占め、相談内容の全体をみても傾向に変化がみられる。

   これらの調査結果を受けて同社では、

▽転勤者を選定する際に「本人の希望や意思を反映している」と計44.8%の担当者が回答。
▽転勤者からの相談事があると72.0%の担当者が回答。相談内容としては「転勤先の住居問題」、「仕事内容」、「職場環境」の順で多く、1999年発表の同質問の回答とはやや異なる傾向に。
▽「転勤をきっかけに退職した社員がいた」と回答した担当者が56.8%。 また「転勤制度の有無は自社の採用活動に影響がある」と51.5%が感じていると回答。

   とまとめている。

   なお、「転勤実態アンケート2023」は東京、大阪、名古屋、福岡に本社または支店、営業所を持つ、従業員300人以上の企業において社員の転勤に関わる業務に従事する総務・人事担当者322人が対象。期間は2022年12月28日から2023年1月4日まで調べた。

   また、1999年の転勤実態アンケートは東京、大阪、名古屋、福岡に本社または支店、営業所を持つ企業381社の担当者を対象に、1998年5月16日から6月22日までおこなった。

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