悲劇を生むのに...なぜ人は「マウント」をとってしまうのか?【尾藤克之のオススメ】

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マウントをとると、結果的に自分を苦しめる

   本書をビジネス社会に置き換えると、会社人生そのものを照射しているように感じてならない。見栄を張る、強がる、マウントを取る――それが、悪いと言っているのではない。このような行動は、結果的に自分を苦しめて、モヤモヤをいっそう募らせるだけなのである。

<社内でよくあるシーン>

   東京クリエイト(仮名)は業界大手の広告代理店。今月中途入社した山田君は、広告代理店にありがちな洗礼を浴びている。こんなやりとりが、繰り広げられていることだろう。

山田:今月入社した山田と申します。よろしくお願いします。
先輩:あのさー、サイバーのFさんって知ってる? オレ飲みに行く仲なんだよね。
山田:スゴいですね!
先輩:S銀行の役員とは飲み会をする仲でね。経済のど真ん中を教えてもらっているよ。
山田:スゴいですね!
先輩:じつは、T自動車の社長ともLINEする仲でね。マジであの人ヤバいわ!
山田:スゴいですね!

   以上の会話は、本記事用のフィクションであるが、このようにマウントを取りたがる人はどこの会社にも存在する。人生を豊かに生きていくためには、このような行動を慎まなければいけない。とくに人生後半において、このようなマウントは悲劇を起こすだろう。

   人生100年時代、まだまだ先は長いはずだが、気力や体力の減退、焦りに支配されて抜け出せないことがある。あなたが中年なら、いまをチャンスに変えることができるかできないかは視座次第ともいえる。

   これまでと同じ働き方、戦い方に疑問を感じた場合、どうすればいいのか? 本書は人生を賢く生きるためのノウハウが詰まった一冊である。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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