社会的地位を得ることの意味とは?
「自分よりも成功している人を見ると負けた気になる」と打ち明ける成功依存症の人は、意外にも、たくさん存在する。しかし、社会的地位を高めても、それだけでは幸福になれないことを歴史は証明している。
お金が欲しいのは必要なものが買えるからで、それ以上の理由はないと成功者は口をそろえるだろう。ダライ・ラマは、「人は1本しか指がないのに20個の指輪を買います。そうやって地位を高めるのが、私たち人間の生来の習性なのです」と説いている。
世俗的な成功を収めて地位を高めたいという願望は、一歩間違えれば、強迫的な情熱へと変貌する。問題は、この種の成功は、すべての依存性物質と同様に、どこまで行っても切りがなく満足に至らないことにある。どれだけ有名になろうと、どれだけ裕福になろうと、どれだけ権力を手に入れようと、満足する人はいないということになる。