東日本は日大出身社長が多く、西日本では地元国立大学が健闘!
引き続き、都道府県別の区分けで見ていくと、日本大学が35都道県で3位以内に入り、うち18都県でトップとなった。
東日本では、日本大学が18都県でトップを占めた。全国26校の付属高校から企業経営者の子息、子女が大学に進学し、事業承継で社長に就任するケースもあり、各地の社長トップにつながっている、と東京商工リサーチは分析している。
一方、西日本をみてみると、日大出身者がトップを占めたのは香川県、高知県、宮崎県の3県。詳細にみると、県内あるいは同じ地域の大学がトップに立った。
西日本では地元の国立大学が健闘し、26府県のうち、半数の13県で地元校から社長を輩出している。地元大学出身者の社長が多い東日本の都市は、北海道、新潟県、三重県の3道県にとどまっており、対照的な結果となった。
また、出身社長数の上位100校を対象に、経営する企業の直近2期の売上高と当期利益を比較した。すると、増収企業の社長の割合はトップが鹿児島大学、次いで筑波大学、広島大学の順で上位20位まで国公立大が独占。
増益した企業をみると、社長の出身校は徳島大学、新潟大学、鹿児島大学の順番になった。増収増益を達成した割合は新潟大学、鹿児島大学、広島大学の順で高かった。
国公立大学の出身社長の企業は、手堅いかじ取りによって上場企業、地元企業を問わず、事業基盤を安定させている傾向が明らかになった。
なお、調査は同社の企業データベース約400万社のデータを集計したランキングとなっており、同一人物が複数社の企業で社長を務める場合、売上高1位を集計対象とした。調査は2010年からはじまり、今回で12回目となる。