粗利率53% 売上原価は「コンサルタントの人件費」
ベイカレントは「コンサルティング事業」の単一セグメント。市場・顧客別の売上利益などの内訳が開示されていないので、今回は費用の内訳を見ていきます。
2022年2月期の売上総利益率(粗利率)は53.0%。前期の47.1%を大きく上回り5割を超えています。
売上原価の95.8%を占めるのは人件費で、前期比20.1%増。その額は259億円にものぼります。
なお、販管費にも人件費が計上されていますが、前者はプロジェクトに直接ひもづけられるコンサルタントの人件費、後者はコンサルティング事業を支えるバックオフィスの人件費として別々に計上されているものと考えられます。
前期比で大きく伸びているのは「採用研修費」で、2021年2月期の12.7億円から2022年2月期には20.9億円と、64.7%も増えています。人件費の伸びから考えると研修費よりも、求人広告費や人材紹介会社への成功報酬など採用費の割合が高いと予想されます。
とはいえ、大企業の継続案件が多い大手コンサルティング会社は広告宣伝費がかからず、在庫も持たないので高い利益率につながります。