共働き世帯の割合...全国最小は東京都 トップは福井県
さて、家庭環境を見る際の一つの指標となる、共働き世帯の割合を見てみよう。
共働き上位では福井県がトップで、一般世帯の34.69%が共働き世帯となっている。全国平均は23.71%で、これを下回っているのは下位10位の高知県までだ。つまり、47都道府県中37県は共働き世帯の割合が平均以上となっている。(表4)
東京都は共働き世帯が多いというイメージがあるが、実は東京都の共働き世帯の割合は、全国で最も少なく17.34%でしかない。
共働き世帯の割合は、世帯数の多い大都市のある都道府県で低い。これらの都道府県では、仕事が豊富にあるにもかかわらず、共働きの割合が低いのは、所得水準が高いことに起因しているのかもしれない。
興味深いのは、婚姻率や離婚率と共働き世帯との関係だ。
婚姻率上位10の中で東京都、大阪府、沖縄県、福岡県、神奈川県、兵庫県の6都府県は、共働き世帯下位10に入っている。一方、離婚率上位10位のうち大阪府、沖縄県、北海道、福岡県の1府1道2県は共働き世帯下位10に入っている。
つまり、共働きが「少ない」ことと、婚姻率、離婚率が高いことに関連性が見られる。特に、大阪府、福岡県、沖縄県は、いずれも婚姻率と離婚率が高く、共働きが少ない上位10に入っている。
一方、婚姻率下位10のうち山形県、島根県、岐阜県の3県は共働きの多い上位10に入っている。また、離婚率下位10のうち福井県、山形県、長野県、島根県、新潟県、石川県の6県は共働きの多い上位10に入っている。
このように、共働きが「多い」ことと婚姻率、離婚率が高いことにも関連性が見られる。特に、山形県と島根県はいずれも婚姻率と離婚率が低く、共働きが多い上位10に入っている。
共働きが離婚の原因となっているとのイメージは、もしかすると間違っているのかもしれない。
さて、第3回は「家庭の経済」について取り上げる。【第3回につづく】