人口1000人あたりの婚姻率...5件超えるのは東京都、沖縄県だけ
では、婚姻率と離婚率はどのような状況なのかを2020年度の状況から見てみよう。
まずは婚姻率だが、人口1000人当たりの婚姻率が5件を超えているのは、東京都と沖縄県だけとなっている。人口数の多い東京都で婚姻率が高いのは、上位10に入っている他の都道府県が大都市を抱える都道府県であることからわかる。ただ、婚姻率の全国平均は4.17件で、これを上回っているのは、7位の広島県までだ。
一方で、沖縄県は2021年度の東京都の人口数1401万人に対して、25位の147万人に過ぎない。ところが、連載第1回の人口関連で取り上げた通り、合計特殊出生率は全国1位だ。半面、東京都の合計特殊出所率は全国最下位であり、東京都では結婚する割合は高いが、子どもが生まれない一方で、沖縄県では結婚する人が多く、同時に子どもが生まれるということがわかる。
婚姻率の下位10には特に東北地方を中心に人口減少が進み、高齢化率が高い県が並ぶ。これらの県の婚姻率の低さには、結婚適齢期にあたる若者層の人口減少が強く関係していると思われる。(表2)
当然のことだが、婚姻がなければ離婚はない。したがって、離婚率の上位10には、婚姻率の上位10に入っている沖縄県、福岡県、大阪府が入っている。離婚率のトップは沖縄県で2.32件と最下位の富山県の約2倍の離婚率となっている。(表3)
ちなみに、婚姻率7位の広島県は、離婚率では23位、8位の滋賀県は36位となっており、滋賀県は結婚しても、離婚しない県民性と言えるかもしれない。逆に、婚姻率下位7位の高知県は離婚率上位7位に入っており、離婚を厭わない県民性と言えるかもしれない。