どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 上値の重い展開か 今週発表が相次ぐ米国の経済指標に注意
東京株式市場見通し(3月13日~17日)
日経平均株価予想レンジ:2万7700円~2万8500円
2023年3月10日(金)終値 2万8143円97銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値の重い展開か。
前週の東京株式市場の日経平均株価は、米国の長期金利の低下により、米国株が上昇したことや円安の進行を背景に、5日続伸で上昇幅は1000円を超えたものの、週末には大幅に反落したが、週ベースでは続伸した。
今週の日経平均株価は、上値の重い展開となりそうだ。
米国のシリコンバレー銀行が経営破綻したことが、米国株式市場に暗い影を落としている。加えて、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が議会証言で、利上げ幅の拡大の可能性に言及したことも、米国株式市場の懸念材料となっている。
このため、米国株式市場の動向が日経平均株価に大きく影響する展開が続きそうだ。今週は米国の経済指標の発表が相次ぐため、注意が必要だ。
外国為替市場 もみあいか 米国の利上げ幅拡大に対する観測は大幅に後退
東京外国為替市場見通し(3月13日~17日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=133円50銭~137円00銭
2023年3月3日(金)終値 1ドル=134円98銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、もみあいか。
前週のドル円相場は、ドルが下落した。パウエルFRB議長が議会証言で利上げ幅の拡大の可能性に言及したことでドル買い・円売りが強まり、ドルは一時1ドル=138円目前まで上昇した。
しかし、週末の米国の2月雇用統計が市場予想を下まわったことに加え、米国のシリコンバレー銀行が経営破綻で、米国の長期金利が低下し、リスク回避のドル売りにより、ドルは一時1ドル=134円台前半まで下落した。
今週のドル円相場は、もみあいか。
米国のシリコンバレー銀行の経営破綻と米国の雇用統計の結果により、米国の利上げ幅拡大に対する観測は大幅に後退していることから、ドル売り材料にはなりづらい。
半面、米国の利上げは停止することなく、継続されると見られ、そのうえシリコンバレー銀行の経営破綻が利上げの影響によるものと見られていることから、ドルの上値は重く、動きづらい状況だ。
米国の利上げの行方、経済状況を見るうえで、米国の経済指標の結果が重要になりそうだ。
◆国内外、今週発表予定の経済指標は?
経済指標は、国内では13日に1-3月期法人企業景気予測調査、15日に日銀金融政策決定会合議事要旨(1月17~18日開催分)、16日に2月貿易収支、1月機械受注などの発表が予定されている。
海外では14日に米国の2月消費者物価指数、15日に中国の2月鉱工業生産、中国の2月小売売上高、米国の2月小売売上高、米国の2月卸売物価指数、16日に米2月住宅着工件数、ECB(欧州中央銀行)定例理事会、17日に米2月鉱工業生産などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)