軽くて丈夫、タブレット収納にも適した「大容量」 リサイクル素材で「環境にやさしく」
近年、小学生の「重すぎるランドセル」問題への批判が強まっている。
教科書などを入れたランドセルは5~6キログラムになることもあると言われている。最近ではこれに加え、デジタル教育が進んでいることでタブレット端末を持ち歩く子ども増えており、その負担は増しているに違いない。
そこで、ランドセル各社は軽量化に力を入れてきた。
たとえば、ランドセルメーカーのセイバン(兵庫県たつの市)は「軽量」や「丈夫さ」に加え、タブレットなどの収納にも適した「大容量」の機能も備えたランドセル「スゴ軽(かる)」をPRしている。肩ベルトと背中や肩が密着するような構造にするなどの工夫をこらし、体感重量を軽減するものだ。
また、各社とも多様性のトレンドを重視して、さまざまな色を取りそろえており、数十色のランドセルが並ぶ売り場も多い。
色やデザインのさまざまな組み合わせを提案している流通大手イオンはスクールリュック「ラクルスタイル」を発売した。「重いランドセルより手軽なリュックでいいのでは」という声が増える中、「ラクルスタイル」は従来のランドセルより約3割軽いものもある。そのうえ、本体の素材には、ペットボトルをリサイクルしたポリエステルを使用している。環境にもやさしいうえ、価格は1万円台半ばからと、お財布にもやさしい。
少子化に伴い、子どもにできるだけ好きなものや良質なものを使わせたい、という親や祖父母の思いは強まる傾向にあり、ラン活は年々激しくなっている。今後も新たなサービスや商品が登場しそうだ。(ジャーナリスト 済田経夫)