定番商品に加えて、季節&期間限定メニュー、ヒット商品が客足を左右
背景にあるのはハンバーガー業界の激しい競争だ。
コロナ禍でも成長を続け、市場規模は現在、7000億円程度とみられるが、この間もシェイクシャック、ベアバーガー、カールスジュニア、ウマミバーガーなど、海外からの進出組の多くは苦戦している。
ロッテリアの不振の原因として「メニュー開発力不足」(業界関係者)を指摘する声が強い。
ハンバーガーは高価格で勝負する一部のチェーンを除くと、「薄利多売」が基本的なビジネスモデルだ。もちろん、「定番商品」による一定のリピーターがベースだが、「季節メニュー」や「期間限定メニュー」を次々に繰り出して、いかにアピールするかが客足を大きく左右するとされる。
この点で、マクドナルドは「月見バーガー」や「グラコロ」など期間限定メニューに定評がある。また、モスバーガーも最近の「グリーンバーガー」など、ヒット商品は多い。ロッテリアも「エビバーガー」や「絶品チーズバーガー」などのヒット商品はあるが、「消費者に訴求する定期的なメニュー開発には強くなかった」(業界関係者)という。
ロッテHDは外食に力を入れてきたが、「クリスピー・クリーム・ドーナツ」も1年余り前に手放しており、2008年に買収した「銀座コージーコーナー」は残るものの、今後は傘下のロッテが手がける菓子事業の強化に注力するとみられる。