男性は50代まで上昇するが、女性30代から横ばいに
男女別で見ると、男性の年収中央値は400万円(平均年収:449万円)、女性の年収中央値は303万円(平均年収:347万円)となった【再び図表1】。
次に、年収中央値の推移を年齢別、男女別にみると、男女ともに20代前半から後半にかけて年収が上昇傾向にあることがわかる。しかし、30歳ごろを境に、男女で傾向の違いがみられる。
男性は、40歳手前まで平均値と中央値であまり差がなく、年齢が上がるにつれて年収も伸びていく。しかし40代になると、平均値は上昇傾向にあるものの、中央値は500万円のまま横ばいの状態が続くのだ【図表2】。
一方、女性は30歳手前までは平均値と中央値であまり差がなく、年収は上昇傾向にある。しかし、年収中央値は29歳以降横ばいの状態が続き、50代半ばまで350万円~360万円を推移していく。29歳から50歳ごろまで、わずか約10万円しか上がらないのだ【再び図表2】。
この傾向は、年代別に年収中央値と平均値をみた【図表3】をみると、より鮮明になる。女性の30代、40代の中央値は350万円、そして50代以上になっても360万円で10万円しか変わらないのだ。
これは、女性が出産や育児など、ライフスタイルの変化によって仕事量を調整していることや、昇進する人が少ないことが理由として考えられるという。
ちなみに、男女ともにピークは60歳となっている。60歳以降は、再雇用や再就職をする人が多いこともあり、年収が下がる傾向にある【再び図表2】。