【俯瞰して見る日本(1)】47都道府県別に見る「人口減少」社会の実態(鷲尾香一)

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日本に住む外国人、東京都に約20%と最多

   ここまで人口に関連したデータを見てきたのだが、日本は年間で70万人近くの人口が減少しており、人口のうち15歳未満が11.8%しかいない半面、65歳以上は28.9%もいる。人口の半数以上は8都道府県に住み、なかでも、関東4都県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)に約3割が住んでいる。

   一方で、秋田県のように、人口数は全国で38位の95万人と100万人を割り込んでおり、総人口に占める割合は0.75%と人口減少が進み、15歳未満の人口割合は9.5%と全国で最も低い。その半面、65歳以上の人口割合は38.1%と全国で最も高い、少子高齢化先進県が地方には多く見られる。

   最後に、日本に居住する外国人の人口に触れておこう。

   2020年度に日本に住む外国人は240万2460人だ。都道府県の中で外国人の人口が最も多いのは、東京都の48万3372人で約20%を占める。10万人以上は6都府県で合計142万2573人と全体の59.2%と約6割がこの都府県に集中している。(表6)

   日本ではすでに、多くの業種が外国人労働者によって支えられている。外国人の多い都府県は大都市を抱えており、そこで働く外国人労働者が多いことを示している。

   さて、今回は人口に関連したデータを取り上げてみた。次回では、日本の家庭に関するデータを中心に取り上げてみたいと考えている。【第2回につづく】

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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