今、日本はどんな状況にあるのだろうか。今回から数回にわたり、総務省統計局の「統計でみる都道府県のすがた」から、現在の日本の姿を見ていきたい。なるべく、表やグラフを使って状況をわかりやすく提示していく。第1回は、人口関連について取り上げる。
人口割合の高い10都道府県に、日本の人口の約6割が住む
日本の2021年度の総人口は1億2550万人。2020年度から1年間で67万人減少している。都道府県では、東京都が1401万人で断トツに多い。新型コロナ下にあっても、前年度から9万人増加しており、東京一極集中が続いている。東京都には、最も人口の少ない鳥取県の25倍以上の人がいる。(表1)
都道府県単位の人口が簡単に逆転することはないだろうと思っていたのだが、2020年度から2021年度までの1年間で、宮崎県と山形県の順位が千人単位の差で逆転し、宮崎県が35位に上昇し、山形県が36位に下落した。
東京都を中心とした首都圏、大阪府、愛知県といった大都市へ人口が集中し、地方の過疎化が進み、衰退していることは大きな問題だ。では、どれだけの人口が大都市に集中しているのかと言うと、2021年度の総人口に占める人口割合では、東京都には総人口の11.16%が住んでいる。(表2)
それだけではない。人口割合の高い10都道府県に日本の人口の57.79%、つまり約6割の人が住んでいるのである。福岡県までの8都道府県で50.84%と5割以上の人がいて、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の関東4都県には29.37%と約3割の人口が集中している。