3月8日は国連の定める「国際女性デー」。男性にとっては、妻や彼女、あるいは同僚女性の日頃の協力と助けに感謝したいところだ。
たとえば、共働き家庭のママたちには、どんな困りごとがあるのだろうか。そこで、LIXIL(東京都品川区)の国際女性デーに合わせた、既婚家庭で子どもがいる共働きの男女を対象に、仕事と家庭に関する調査結果を見てみよう。
調査では、仕事と家庭を両立するために女性がどのくらい負担しているか、男性パートナーに対して許せないことなどを質問している。
結果をみると、働く女性は働く男性に比べて家事や育児の負担率が大きく、趣味や睡眠時間、キャリアなど、自分事の優先順位を下げている実態が明らかになった。
仕事のキャリアの「優先順位を下げた」、女性のほうが多い結果に
調査は、3月8日の国際女性デーに向けて、既婚者で子どもがいる共働きの男女を対象に、仕事と家庭に関する調査を実施するもの。
国際女性デーとは、国や民族、言語、文化、経済、政治の壁を越えて、女性が達成してきた成果を認識する日で、国際婦人年である1975年3月8日に提唱され、1977年の国連総会で議決された。
質問項目では、まず、「仕事と家庭を両立するためにしなくなったことや、優先順位を下げたことはありますか」と尋ねた。男性と女性ともに優先順位を下げたことに、「一人の時間」(男性=42%/女性=65%)、「趣味」(男性=40%/女性=48%)、「友人との交流」(男性=32%/女性=44%)とトップ3までの順位は同じだが、女性の割合が大きくなっている。
また、仕事のキャリアの優先順位を下げた割合が「22%」と女性のほうが高いのは、やはり女性が出産のための休職や育児休暇取得が背景にあるのだろう。
次の質問では、年代別で女性たちが、仕事と家庭を両立するために工夫している家事を聞いた。
20代から30代のママは「工夫していることがある」に「74%」が回答。具体的には「掃除の頻度を減らす」(41%)、「便利家電の利用」(27%)、「料理の回数を減らす」(21%)と調理家電やパートナー以外による協力などによって、家事負担を軽減していることがわかった。
一方で、40代から50代の女性たちは「工夫していることがある」に「56%」があると答え、残りの半数は「特に工夫している家事はない」という答えになった。
続いて、共働きの既婚男女に「あなたは、十分に家事や育児をしていると思いますか」と問いかけた。男性の「十分している」には2人に1人の「53%」が答えた。女性は「72%」だった。
引き続き、「あなたが行っている家事や育児について教えてください」と尋ねると、男性で多かったのは「ゴミ出し」(49%)、「トイレ掃除」(28%)、「洗濯関連」(26%)。これに対し、女性は全体の割合として「子どもの寝かしつけ」(61%)、「床掃除」(66%)、「トイレ掃除」(70%)、「料理」(80%)などがと高い。多くの家事はいまだに女性の負担が大きい実態が見てとれる。家事や育児を十分にできているという男女間の認識にはまだまだギャップがありそうだ。