平均年収は2183万円...キーエンスが高収益を生む理由

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顧客が欲しいというものはつくらない

   商品の開発にも独自の価値観を持っている。

   「顧客が欲しいというものはつくらない」というのだ。

   顧客自身が気づいていないような潜在需要を掘り起こし、付加価値を高めることを目指している。

   目安となるのが、「粗利8割」という数字だ。つまり、原価の5倍の価値(価格)を生み出すということだ。日本の主な電機メーカーの粗利は3割程度。カタログスペックのような「機能的価値」ではなく、「なぜそれがいいのか」「どのように生かせるのか」という提案の価値を分かりやすく提示できる「意味的価値」が強みだそうだ。

   もう1つの同社の特徴は「即納」だ。

   「全商品当日出荷」「全商品在庫あり」を掲げる。キーエンスは工場を持たない、いわゆる「ファブレス」だ。開発した商品の試作や初期量産までを担う子会社の「工場」はあるが、残りは数十社規模と見られる協力会社がつくる。好条件でサプライヤーと取引することで、即納体制を維持していると見られる。

   このほかにも、「会議の席は入った順、後輩も『さん』付け」というオープンでフラットな社風、一方で社内の「内部監査」があり、嘘を許さない仕組みがあることも興味深かった。

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