ゲームや電子コミック、動画で復活した出版業界
【5年前~現在の2020年卒~2024年卒】
2020年卒~2024年卒は、5年連続で伊藤忠商事が首位を独占した。丸紅も2020年卒、2021年卒に連続してランクインするなど、銀行に取って代わって総合商社人気が定着した。また、「ゲーム」業界もこの時期に人気を伸ばし、任天堂は、2021年卒で9位に入って以降、2022年卒6位、2023年卒5位、2024年卒2位と、どんどん順位を上げている。
2022年卒のランキング以降、講談社や集英社がトップ10の常連となったことが目を引く。「出版不況」と言われ続けてきた出版業界だが、ゲームや電子コミック、動画などデジタルコンテンツを提供して成長軌道に乗ったことが、デジタルネイティブである学生から支持を集めていることが分かる。
業績が好調な「小売り」のイオングループも、2022年卒からから2024年卒までランクインを続けている。コロナ禍で「巣ごもり消費」や「ステイホーム」を支えた企業が、引き続き支持を集めていることがわかる。
なお、最新の「2024年卒対象 就職人気企業ランキング」の調査は、2022年4月1日~2022年10月31日まで、2024年3月卒業予定の大学3年生、大学院1年生を対象にアンケートが行われた。有効回答は8345人だった。(福田和郎)