注目集まる!2023年度「税制改正大綱」 住宅売買&相続関連事項に、大きな変化...専門家が解説(中山登志朗)

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3.住宅購入目的の贈与税非課税枠の終了(見込み)

   両親や祖父母からの贈与についても原則としてもちろん贈与税が課されますが、教育資金(1,500万円まで)、結婚・子育て資金(1,000万円まで)、そして、住宅購入資金(2023年は省エネ住宅1,000万円/一般住宅500万円に縮小)については、おのおの非課税枠が設けられています。

   2023年度税制改正大綱では、教育資金および結婚・子育て資金については延長が明記されました。しかし、住宅購入資金に関しては何ら触れられておらず、したがって2023年末に協議される2024年度の税制改正大綱で再度(業界団体などからの)要望が通らない限り、自民党と公明党で組織される与党税調は、住宅購入目的での贈与税非課税枠を2023年度で終了させる公算が高いのでは、と関係者の間で話題になっています。

   なお、教育資金、結婚・子育て資金の贈与は、これまでは子や孫が対象の年齢を超えても特別税率での課税でしたが、改正後は一般税率で課税されます。

   この改正は2023年4月1日以後に贈与される資金から適用されます。

中山 登志朗(なかやま・としあき)
中山 登志朗(なかやま・としあき)
LIFULL HOME’S総研 副所長・チーフアナリスト
出版社を経て、不動産調査会社で不動産マーケットの調査・分析を担当。不動産市況分析の専門家として、テレビや新聞・雑誌、ウェブサイトなどで、コメントの提供や出演、寄稿するほか、不動産市況セミナーなどで数多く講演している。
2014年9月から現職。国土交通省、経済産業省、東京都ほかの審議会委員などを歴任する。
主な著書に「住宅購入のための資産価値ハンドブック」(ダイヤモンド社)、「沿線格差~首都圏鉄道路線の知られざる通信簿」(SB新書)などがある。
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