「通信と端末を分離すれば、ITリテラシーの低い人たちが困る」
今回の公正取引員会の調査結果について、ヤフーニュースコメント欄では、さまざまな意見が寄せられている。
「問題の核心は、端末値引きの原資は既存契約者が毎月支払う通信通話料だということ。端末の1円売りをする資金があるなら、本来は毎月の通信通話料を値下げすべきだ。もしくは、既存契約者が機種変更する際にこそ大きな値引きをするべき。キャリアが限られたパイの陣取り合戦をするために代理店に奨励金を支給し、これがなければ代理店経営が成り立たない報酬体系を取っていることが要因になっている」
このように、新規獲得に血眼になり、長年のユーザーを軽視する大手携帯各社を批判する声が目立った。
最も多かったのは、通信と端末を分離しようという意見だ。
「回線の提供と端末の提供をはっきり分けたらいい。端末はオーブン価格で安い所で自由に選び、それと同時に回線も値段や安定性や利便性で選べるようにしたら、自ずと大手キャリアのプランも安くなるだろう。さらに言えば、乗り換えの客を奪い合うなら、長く使っている契約者をもっと優遇すべき。それが乗り換え抑止にも繋がると思うが」
「携帯端末は、家電量販店などで自由に購入できるようにすれば、価格競争が起き端末を今より安く購入できると思う。購入者はその端末を持って希望のキャリアと通信契約するようにすべきだと思う。実際のところ、通信費が高いというより、端末が高いので、月々の支払いが高額になっている。だから、端末部分に自由競争を促すべきだと思う。キャリアも端末販売したければ、オリジナル端末を出せばいいのでは? 家電製品にある量販店オリジナルモデルみたいものを」
この意見に対しては、反論も多く寄せられた。
「その場合だと、『うちは回線契約のことしか関知しないから、端末の操作方法は買った店やメーカーに問い合わせください』となるし、ショップも『端末の初期不良と故障の修理対応はするが、操作方法はメーカーに聞いてくれ』となるが、店舗でのサポートが必要になるユーザーが果たして対応できるのだろうか?」
「かなり困難だろう。スマホの分からないことはメーカーに聞くことになる。そうなると、端末価格が非常に高くなる。今はキャリアがサポートセンターを兼ねているが、各メーカーになると、複数のサポートセンターが必要になり、その分コストが跳ね上がる」
「端末が完全に別売りになったとして、通信契約と端末をそれぞれ自分だけで購入できる人の割合はどれくらいだろう? 高齢者はもとより、比較的年齢層の若い人たちにもITリテラシーの低い人たちはいっぱいいる」