複業・副業の足かせ...「時間の確保」「はじめ方」がわからない
では、複業・副業を始めるときに、何が不安となり足かせとなっているのか――。
複業・副業の経験がある人の中で、「複業・副業を始めるときに不安があった」と答えた人(n=63)に「なぜ不安でしたか?」と聞いたところ、最も多い34.9%の人が「時間の確保ができるかわからない」と答え、3割を超えていた。【図3参照】
複業・副業する時間を、どのようなスケジュールで進めればよいのかわからない人が多い傾向にあることがうかがえる。
次いで、「自分のスキルに自信がない」が19.0%。「年末調整などの細かなルールがわからない」と「案件の探し方や金額の設定など、何から始めたらよいかわからない」との回答が、それぞれ17.5%と多かった。
また、複業・副業の経験のない人の中で、「複業・副業を始めることに不安がある」と感じている人(n=49)に、「なぜ不安だったか」と質問したところ、最も多かったのは、「時間の確保ができるかわからない」だった。30.6%の人がそう答えた。
次いで、「案件の探し方や金額の設定など、何から始めたらよいかわからない」の28.6%、「自分のスキルに自信がない」の26.5%と続いた。【図4参照】
こうした結果から、複業を始めようにも自分のスキルを「棚卸し」できていない人や、複業・副業の始め方に困っている人が多い傾向がうかがえる。
正社員の人手不足が深刻化するなか、政府は2022年、複業・副業や転職、リスキリングといった「人への投資」のため、5年間で1兆円を投じる方針を打ち出した。同社は、今後は複業・副業や業務委託といった人材の活用が、企業存続を左右することにもなり得るとしている。複業・副業を始めるときの不安を取り除く必要がある。
なお、調査は20歳以上の男女を対象に、2023年1月25日~26日にインターネットで実施した。有効回答数は330人。